北京ひまつぶし

北京駐在中のおもしろい出来事を、皆様にお伝えします。


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日本が中国に造ったダム

豊満ダム水面

中国で、省名と同じ名前の都市は、恐らく吉林省の吉林市だけではないでしょうか?
私が会社に入って最初に海外出張したのが、この吉林市です。

吉林、中国語の発音は"Jilin(チーリン)"。
これは造船所を意味する満族の言葉に、漢字をあてたものです。

日本が東北地方を支配していた頃、
吉林には、石炭から石油を造る吉林人造石油という工場がありました。
現在の中国石油吉林石化公司の前身です。

一昨年、ここで起きた事故のため、ベンゼンが松花江に流れ出し、
問題になったのは記憶に新しいですね。

東北を流れる松花江は、冬になると凍ってしまいますが、
ここ吉林では凍りません。
なぜかというと、すぐ上流の豊満ダムにある水力発電所から
絶えず暖かい水が流れてくるからです。
暖かい水から立ち上った霧が、川辺の樹木にくっ付いて氷となった"霧氷"は、
真冬の条件の揃った時にしか見られない、吉林の名物です。

この豊満ダム、李鵬元首相が発電所の副工場長を勤めていたところですが、
実は日本が建設したダムなのです。


何回か訪れたことのあるこのダム、
今までは水の溜まったダムの方からしか見られなかったのですが、
今回は、発電所の見学が叶い、水をせき止めてある堤防を間近に見ることができました。
長さ1080m、高さ90mの巨大な堤防は、下から見るとすごい迫力。

豊満ダム壁

発電所の敷地内には、中国初の水力発電博物館があります。
発電所の歴史や、当初使われていた機器など、かなり豊富な資料が展示されています。
我々に配慮して説明を飛ばしてましたが、
日本人の"悪行"についての展示もたくさんありました。

で、その展示によると、このダムの建設開始は1937年。
発電の開始が1942年だそうです。

豊満ダム写真

運転開始当時の写真を見ると、水配管がなく、滝のように水が落ちてますね。
何回かの拡張を重ねましたが、堤防の基礎は当時のまま。

この発電所が、その後建設される中国の水力発電所のモデルになったそうです。

せき止められた水は、大きな湖を作り、この地域の夏の保養地になっています。
遊覧船でかなり上流の方まで進めます。
夏にはこんな人たちもいますが、

豊満ダム水泳

冬は、排水溝からの水が巨大なツララとなっていました。

豊満ダム氷

さて、この吉林には、水力発電所や人造油製造所を造るくらいですから、
当然満鉄が入っていました。
南満州鉄道株式会社、略して満鉄は、鉄道事業だけでなく、
沿線開発をしながらインフラを整備していく、当時の国策会社です。

吉林駅の隣にあった、旧満鉄事務所は、
現在でも鉄路局の事務所として使われています。

元満鉄事務所

日本による鉄道事業の専有に不満を持った、吉林省省長の張作相は、
満鉄路線との接続拒否、資材の運搬拒否などの妨害にあいながら、
中国による資金調達、中国による工事で、吉海鉄路という中国独自の鉄道を作りました。

その総駅が、吉林の黄旗屯にあるこの駅舎です。

吉海鉄路総駅

ドイツゴシック様式のこの駅舎、
中国の有名な建築家、林徽音の設計、夫である梁思成の審査で建てられました。

と、駅舎の説明に書かれていました。

吉林省長の張作相という人物、張作霖の兄弟に違いないと思ったのですが、
まったく別人だそうです。

満鉄職員の師弟達が通ったのが、吉林の陽明小学校。
遠足では、松花江の向こうにある"聖母が丘"によく行ったそうです。

これがその場所で、今でも聖母洞と呼ばれています。

吉林聖母洞

聖母マリアの像の上には、
1920年代に建てられた、きれいなルーテル教会が。

街中にも古い教会があります。

吉林教会

マイナス12℃の気温の中で雪に埋まり、
カメラマンの指示に応えて新郎を見つめたり、横を向いたりして
何枚も写真を撮る彼女。
手は真っ赤でした。

吉林教会結婚写真

結婚生活の幸せを祈る前に、
風邪を引かないように祈りました。

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  1. 2008/02/04(月) 12:31:42|
  2. 旅行記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

フレアさん
ご指摘ありがとうございます。
旧社宅地のあたりは私も歩いてみました。
当時を知る知人は、残念ながら住んでいた家を見つけることはできませんでした。
  1. 2010/09/28(火) 07:17:17 |
  2. URL |
  3. 山大22号 #-
  4. [ 編集]

日本が中国に造ったダム

「吉林駅の隣にあった、旧満鉄事務所」とありますが,正しい名称は,「吉林鉄道局」です。満鉄は,奉天(現 瀋陽)に「鉄道総局」,各主要都市に「鉄道局」を置きました。吉林鉄道局の局長は満(洲)人で,副局長(実質上の最高責任者)が日本人でした。
また,「満鉄職員の師弟達が通ったのが、吉林の陽明小学校」とありますが,初期はともかく,満鉄社員の子弟が通ったのは,主として,のちにできた「朝日尋常小学校(在満朝日国民学校)」です。それは,吉林鉄道局の後背部に広がる社宅地(当時,既に全戸にスチームを供給するセントラルヒーティング施設が完備)に社員が居住し,その一角に朝日校があったからです。
  1. 2010/09/27(月) 12:03:05 |
  2. URL |
  3. フレア #-
  4. [ 編集]

YUKOさん
ご覧いただきありがとうございます。最近は更新をサボっていて、申し訳ありません。
中国の結婚写真は、私のような男性は勘弁して欲しいと思うのですが、
女性は大好きですね。
鹿の角は、薄く切ってスープにしたり、酒に漬け込んだりしているようです。
私も自分で使ったことはないので、正しいアドバイスができないのですが・・・。
  1. 2009/02/17(火) 07:05:06 |
  2. URL |
  3. 山大22号 #-
  4. [ 編集]

いつも楽しく拝読しています。
中国の結婚写真は素晴らしいですね。
フル修正で、私も撮って貰いたいものです。
去年の秋に私は東北地方を旅行したのですが、その時、鹿の角(鹿茸)を買いました。
熱湯に入れたら柔らかくなるかと思ったらならず、切ってスープに入れて煮込んでも砂を食べているみたいでまずい。
中国ではどのように食べられているのかご存じでしたら是非教えて下さい。
  1. 2009/02/17(火) 04:35:43 |
  2. URL |
  3. yuko #-
  4. [ 編集]

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