
宣武門の南の地域は、清の時代の外城にあたります。
すなわち、満州族以外の人々が住んでいた地域で、独特の文化を持っています。
清末には、地方都市の同郷会のような、"会館"もこの地域に集中していました。
はちの父さんのブログで、再開発が進んでいると知り、行こうと思っていたのですが、
中国語タウン誌でも紹介記事を見つけたので、
お散歩に行ってきました。
地下鉄宣武門駅からまっすぐ南に歩くと、菜市口に出ます。
清末に、光緒帝と組んで西太后の支配に対する改革運動が起こりました。
高校では、「変法自強運動」と習った気がします。
一時は西太后を引退に追い込みましたが、再び巻き返され、
国外に逃げ遅れた首謀者は逮捕されてしまいました。
彼らが処刑されたのがここ菜市口。

こんな大通りになって、当時の面影はまったくありません。
でも、刑場跡ということで、あまり人気はないそうです。
大通りに1本西側の胡同が爛漫胡同。
いくつかの会館跡が残っています。

ご覧の通り、古い家屋を新たに造り替えています。
我が家のある雍和宮周辺も、全面的に取り壊して再開発するのでなく、
雰囲気を残しながらの改築が中心です。
ふと覗いた、山東の名を冠した饅頭屋さん。
私が山東に留学したと言うと、特に台湾人から「饅頭ばかり食べていただろう」と言われます。
それくらい饅頭が有名な地域なんですね。

近所の人々が入れ替わり立ち代りやって来て、饅頭を買っています。
私も小腹がすいたので、出来立ての饅頭を売ってもらいました。
何の餡も入ってない饅頭ですが、軽い塩味がついていて、うまい!
さすが山東饅頭。
大通りを渡って、本日の目玉、米市胡同に行きました。
ここにもたくさんの会館跡があるはずですが、
はちの父さんからは取り壊しの情報が入っていたところです。
南側から胡同の入口を探してみると、

フェンスの隙間からは、こんな景色が覗けます。

現場監督らしきおにいちゃんがやって来たので、声をかけました。
ここにはビルを建てるとのこと。
取り壊しは胡同の真ん中で、北の方は取り壊してないそうです。
変法自強運動の主導者康有為が住んでいた南海会館などは、どうなったんだろう?
東側にある迎新胡同を通って、北側に回ってみることにしました。
この胡同の南側の入口近くには、鹵煮の名店"小腸陳"がありますが、
午後4時半ではまだ準備中。
道を渡って、胡同に入っていきました。
状況は結構悲惨です。
まだ建物は立ってますが、
これでもか、とばかり「拆」のマークが壁に書かれています。(冒頭写真)
69号には雲南会館があったはずですが、確認不能。
更に北上すると、こんな門を発見しました。

"古刹地蔵禅林"と書かれています。
門の中には人が住んでいるようですが、入ってみましょう。
「寺院建築を研究してるものですが」等と口からでまかせを言うと、
外にでて編み物をしていたおばさんがいろいろ教えてくれました。
正面がお寺の本殿だったそうです。

以前は裏にもお堂があったそうですが、再開発で壊されたとのこと。
お寺の石碑は、おばさんちの前で舗装に使われてます。

おばさんのサンダル見えますか?
この碑が立てられていた土台の石は、
誰かが増築した部屋の基礎になってました。
取り壊しが進んで、住む人もまばらになったこの胡同、
でも、人々が和む場所はちゃんと残ってるんですね。

ほとんど取り壊されている門の前に、
立派な門枕石が残っていました。

私は、骨董品街で模倣品の門枕石を買って家の前に飾ってますが、
いらないなら、この石持って帰りたいです。

共産党を讃える対聯と、
共産党のお墨付きで書かれた「拆」マーク。
住民はどういう気持ちで立ち退いたんでしょうか?
新居が気に入っていることを願っています。
- 2008/06/10(火) 22:57:27|
- 北京でお散歩
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n.pさん
コメントありがとうございます。
私も、第三者的にはもったいないと思うのですが、
永遠に残しておくわけには行かず、
そもそも、清の時代にこの建物を建てたときには、古い建物を壊しているはずですから、
取り壊しは否定できません。
記憶に焼き付けておくしか、できることはないと思ってます。
- 2008/06/11(水) 23:14:20 |
- URL |
- 山大22号 #-
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何時も素敵な写真とすばらしい記事をありがとうございます。私も胡同歩きと家の門を見るのが大好きなのですが、カタコトしかしゃべれない一旅行者としては、門の中まで見せていただくのはためらわれますので(せいぜい家の前でじっと見るくらいしかできませんので)大変楽しく読ませていただきました。それにしても、どんどん壊してもったいないですねえ。そのままにしておいて、どこか他のところに新都心を作ってもらいたいものです。
- 2008/06/11(水) 23:05:45 |
- URL |
- n.p #GD9XQPA2
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