北京ひまつぶし

北京駐在中のおもしろい出来事を、皆様にお伝えします。


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『朝陽門外の虹』

崇貞学園

先日香港に出張しました。
飛行機の乗客はたったの10人。

周囲に他の乗客は座っていませんでしたが、
イスラエル人の小さな兄妹が通路を走り回ってました。

そんな中で読んでいたのが、山崎朋子著『朝陽門外の虹』。
山崎朋子さんは、ある一定以上の年齢の中国人ならみんな知っている日本映画「望郷(日本名:サンダカン八番娼館)」の原作者です。


物語は、著者が北京の中心に近い朝陽門外芳草地の陳経倫中学を訪れるところから始まります。
芳草地は、中華民国当時、北京随一のスラム街だったところです。
娼婦になるより生活の手立てを持たない少女に生きる術を与えるため、日本人清水安三と妻美穂が「工読女学校」を設立したのは1921年でした。学校は崇貞学園と名前を変え、終戦まで中国の子供達の教育に、アジアの子供達の相互理解に、大きな役割を果たし続けました。

安三と一緒にがんばった妻の美穂は、志半ばで神様に召されるのですが、この部分を読んでいる時には涙が止まらなくなりました。
たまたまポケットにハンカチが入っておらず、スチュワーデスさんにティッシュをもらいました。
泣いてるところを見たのか、山のように持って来てくれました。

その後、安三は日本の女性教育/ジャーナリズム界のスターであった郁子と再婚するのですが、プロポーズをする安三と、それを受ける彼女の結婚観は、非常に新鮮なものでした。

終戦で帰国命令を受けた安三と郁子が、日本で開いたのが桜美林学園。
この名前は、二人が留学したアメリカの「オベリン」大学から取られたとは、初めて知りました。

清水安三という男の生き様について、結婚というものについて、もちろん日中の本当の交流について、考えさせられ、泣かされた一冊です。

私も、陳経倫中学を訪ねてみました。
事前に電話で予約を取って行ったので、黄傑先生が校内を案内してくれました。
崇貞学園生徒


中一から高三までで生徒数は約2,500人。入学時には学校の歴史を全生徒に教えるそうです。
校内のあちこちに清水安三の銅像や揮毫等があるので、生徒はいやでも学校の成り立ちを知るでしょう。
本にも書かれている、校史を陳列した廊下には崇貞学園時代の貴重な写真も飾ってありました。
今でも桜美林とは姉妹校として留学などの交流を続けています。日大豊山高のペナントも見えました。

400mトラックを備えた運動場、50m温水プールなど、体育施設も完備しています。体育にも非常に力を入れているとのこと。
校史陳列パネルには、朝陽中学を卒業した女子バレーボールの郎平も写っていました。

訪問したのは、小泉首相が靖国神社に参拝した翌日です。
先人が積み重ねてきた日中友好の歴史を壊さないようにしたいですね。
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  1. 2005/10/19(水) 08:28:23|
  2. お薦めの本
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

つぼみさん
本当に、このような面を日中両国の若者に知ってほしいですね。
つぼみさんのブログも拝見しました。実に立派なブログで、感心しました。
  1. 2009/04/19(日) 19:21:19 |
  2. URL |
  3. 山大22号 #-
  4. [ 編集]

您好!検索したらこちらへ辿りつきました。北京にいる家の父もこの本を読んでこの学校を訪ねてみました。
このような先人が積み重ねてきた日中友好の歴史をもっと多くの人々に知ってほしいですね。

北京からエキサイトが開けない場合sohu保存版をご参照:http://tubomim.blog.sohu.com/
  1. 2009/04/19(日) 11:24:04 |
  2. URL |
  3. つぼみ #-
  4. [ 編集]

是非お読みください

いやしんぼさん

確かに、陳さんという香港人がお金を出して施設の充実がなされたそうです。
清水安三さんの銅像は、陳経倫さんの銅像と同じくらい、校内で存在感を持っていました。

本をお貸しできればよかったのですが、人に貸しているところです。
  1. 2005/12/05(月) 20:45:18 |
  2. URL |
  3. 山大22号 #-
  4. [ 編集]

知らなかった

実は7年前から2年間この学校の南側にあるマンションに住んでました。

こんな物語があったとは露も知りませんでした。
陳さんなる金持ちが建てた学校とばかり思っていました。

早速本買って読んでみます。
  1. 2005/12/05(月) 14:03:59 |
  2. URL |
  3. いやしんぼ #-
  4. [ 編集]

みんみんさん:あらゆることに関して、自分は自分のできるすべてのことをやっているだろうか?
そんな自問をしてしまいます。

みんみんさんのコメントを見て、また涙が出てきてしまいました。
  1. 2005/10/19(水) 22:11:01 |
  2. URL |
  3. 山大22号 #-
  4. [ 編集]

どんな状況下にあっても、
自分の意志を貫き、日中友好に努めた先人がおられたことに、感銘を受けました。

当時に思いをはせれば、
かれらの苦労はいかばかりのものか。。。

彼らの行動、願い、
肝に銘じて過ごしたいと思います。
  1. 2005/10/19(水) 15:29:06 |
  2. URL |
  3. みんみん #-
  4. [ 編集]

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横浜の会社から派遣されて
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サッカーと食べ歩き(飲み歩き?)は
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