
前門地区で大規模な取り壊しが始まっているので、
前から行こうと思っていた草廠胡同を散歩してきました。
前門大街から鮮魚口街を東に入って10分ぐらい歩くと、右側に草廠頭条があります。
北京の胡同は、特に故宮を取り囲む内城の中の胡同は、東西に作られているところが多いです。
ものの本によると、採光のためと、冬の北風が通り抜けるのを避けるためとのこと。
ところが、草廠頭条から二条、三条・・・十条までの胡同は、南北に緩やかなカーブを描きながら通っています。
昔ながらのたたずまいを残した、趣のある胡同たちだと、本では紹介されていました。
まず、草廠頭条に入ってみましょう。
木の色がそのままの木造の門が随分あります。
この門は、構えが立派です。
でも、素朴な木の色と、練炭がいい味出してますね。

ちなみに、内城の胡同で典型的に見られる門と比べてみてください。
内城は貴族の住んでいた地域、今の地下鉄二号線(環状線)の内側です。
一方前門は庶民の住んでいた地域です。
これは、前海の東側、南羅鼓巷に近い板廠胡同で撮った写真です。

門の上に太い棒が4本突き出していますね。
これを門簪といい、4本か2本かによって住んでいる人の位が違うのだそうです。
門が壁からどれだけ引っ込んでるかも、官位によって決まりがある、と聞いたこともあります。
草廠頭条のこの門には、そもそも門簪がないですね。
胡同で見かける門には、非常に綺麗な彫刻が施されている物があります。
こちらは、内城の秦老胡同35号の家の門です。

草廠二条の門の彫刻はどうでしょう。
彫刻は、てっきり大きな石にそのまま彫るのだと思っていましたが、
ここでは、彫刻をした薄っぺらい表面の石がはがれて、中の木材が見えてますね。

草廠頭条から十条までを横に貫く草廠横胡同というのもあります。
そこで見かけたこの門は、彫刻もなかなか細かく、風格出してます。

草廠頭条のこの家の門の脇には、大きな丸い石が無造作においてありました。

同じような石が、壁の横に縦になって塗りこめられているのもあります。
これは、
みんみんさんのブログで紹介されていた、石臼です。
内城の胡同ではあんまり見ませんが、ここには沢山ありました。
石臼の一部が、どうして縦になって壁に塗りこめられているんでしょうか?
しかも半分は顔をのぞかせて?
この家など、石臼の脇には、本来なら門の両脇にあるべき門トン(「石」ヘンに「敦」)が置かれています。
無茶苦茶です。

一番東の端、草廠十条5号のこの家は、小さな門の上に大きな門がかぶさるようになっていますね。
となりの3号も同じです。

今回の取り壊しリストには、草廠三条と十条の何軒かが載ってました。
幸い、この家は取り壊しの対象にはなっていないようでした。
でも、役人や開発業者、不動産屋など、いろいろな人がこのあたりをうろついているんでしょうね。
私が草廠八条である門を眺めていたら、そばに立っていた小父さんがこちらを睨んでいます。
写真を撮るのをあきらめて歩き去ったのですが、振り返るとまだ見てます。
結局草廠横胡同の角を曲がるまで睨まれてました。
草廠七条では、綺麗な門が開いていて、四合院の中が覗けました。
他のごちゃごちゃした大雑院と違ってすっきりしており、新しいフェンスなども院内にできていました。
あまりじっと覗いていたら、通りがかりのおじいさんに胡散臭そうな目で睨まれたので、ここでも写真を撮らずに退散しました。
最後に一つ、ちょっと場違いな建物がありました。
「北京市新富金剛石工具廠」
「金剛石」というのはダイヤモンドのことです。
ダイヤを使ったガラス切りの道具などを作る工場でしょうね。
でも、何でこんな場所に?
入り口の上の、かつては赤かったであろう星がなんともいえません。

- 2005/12/23(金) 08:28:20|
- 北京でお散歩
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