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しばらく外国ネタが続いていましたが、久しぶりに北京のお話です。
朝陽門外といえば、第二環状線のすぐ外、現在では北京の中心といってよい場所です。
ここに、東岳廟という建物があります。
"東岳"とは私が留学していた山東省にある泰山のこと。
春節にはここで盛大な縁日"廟会"も開かれると聞いていました。
大通りをはさんだ南側にはこんな立派な牌坊がありますし、

廟の東側、服装のバッタ物市場ビルに囲まれたように残された、この建物も
好奇心をそそります。

強い木枯らしが吹き、今年一番の寒さとなった先週の週末、
汚れが風に飛ばされて空が真っ青になったので、前から行きたかった場所に行ってみました。
説明書きを読むと、東岳廟は元の時代に建設がはじまった道教の廟で、
道教「正一派」華北最大の宮観(道教寺院)だそうです。
主に祀られているのはやはり泰山神東岳大帝。
一方、隣にぽつんと建っているのは九天普化宮といって、建てられたのは清順治帝の時代。
道教雷部の神々の中で最高の地位にある九天普化天尊を祀っているのだそうです。
東岳廟とは別物のようですね。
10元を払って中に入ってみると、最近修復されたようで、こてこてに塗られています。

と思ったら、建物の裏側には、昔の装飾が残ってますね。

修復の様子が展示されているコーナーがあり、
文化大革命でメチャクチャにされた、修復前の写真を見ることができます。

最初の中庭をぐるりと囲んでいるのが"七十六司"。

小さな部屋が担当ごとに分かれていて、部屋の中には関係する神様達の像が飾ってあります。
例えば、
積財司:これは財産を貯めるのにご利益があるのでしょう。
善報司:善行は報われるのだ。
陰謀司:???

こちらは"飛禽司"。鳥を手に持ってる像が並んでます。
鳥インフルエンザに罹りませんように。
それぞれの部屋の前に絵馬が掛けられているのですが、
沢山かかっているところと、そうでない所があります。

沢山の絵馬がかかっているのは、
積財司、長寿司、門神司(家を買いたい?)、
子孫/正直司、注福司、施薬司(病気に苦しむ人か?)等。
忠孝司、善報司にも少し掛かっているのはさすが儒教の国中国ですね。
日本だったらお参りする人が多そうな胎生司はゼロでした。
各司の前には焼香の壷があります。
お焼香も、ご利益を期待するところだけを選んでるようです。

この若い女性が焼香したのは、
積財司、門神司、忠孝司、善報司、胎生司、
でした。
ところで、東岳廟は北京民俗博物館を兼ねており、
一番奥は民俗展覧室になってます。

季節行事の説明と、行事の際に使う品々が展示されてました。
私の誕生日12月8日は、中国の蝋八節。
お釈迦様が道を悟って成仏した日なので、成道節とも呼ばれるそうです。
こんな日に日本軍は真珠湾を攻撃し、ジョンレノンが射殺されたんですね。
南伸介はきっと成仏したことでしょう。
二階の部屋には東岳廟廟楽と書かれた看板が掲げられ、
伝統音楽の楽器が並んでます。
部屋にいた若い男女が、道士の服装をしてるので、
道教音楽を演奏してくれると思いました。

しかし、このいんちき道士は金魚と亀で遊んでおり、
演奏はないのかとの質問に、ぶっきらぼうに「没有(ないよ)」と答えました。
一階の展示室には、中国民俗の説明をするパネルがあります。

警備員の格好をした若者が電子パネルを操作してます。
なくなりかけた北京の風俗に若者が興味を持つのは良いことですね。
なんて思ったら大間違い。

トランプゲームをやってました。
中国の伝統民俗が廃れる日は近い?
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- 2006/11/12(日) 23:59:54|
- 北京でお散歩
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